2021年4月に新しい県立信濃美術館の開館に向け、8月2日長野市芸術館で、信濃美術館キックオフ・フォーラムが開催されました。
新信濃美術館では、無料で誰でも美術を鑑賞できるエリアをつくり、そこには触れる美術作品と映像作品を新たに展示することにしています。誰もが五感で美術を楽しみ、美術に関心のない方にも少しでも興味を持ってもらい、誰もが美術を身近に感じてもらえる場所をみんなで育てようという取り組みとして、「新美術館 みんなのアートプロジェクト」が始動、寄付を募集します。
まずは、阿部県知事がキックオフ宣言。知事によると、今回の寄付募集にした理由は「一緒に作っていく、想いをカタチにする美術館にしていきたい。みなさんが主体的に関わってほしいと思うから。その関わり方の一つとして寄付というものを作った」と話しました。
その後、日本美術を主な領域とするライター橋本麻里さんによる講演があり、その中で「美術館はとても危険なところ。人の価値観や生き方を変えてしまう危険があるから」という橋本さんの言葉に、はっとさせられる場面も。
なるほど、美術は時に見た人の人生をも変えてしまうことがあります。そういった意味で危険なものでもあるし、それだけ力を持つ美術館というものを、みんなで関わり意見を交わし、作り上げることはとても大切なことだと感じました。
今回のフォーラムでは、「みんなのアートプロジェクト」の作品を作成する作家5人が登壇。触れる美術作品を作成するのは、年齢や障がいに関係なく音楽を楽しめる「共有楽器」を作成する金箱淳一さん、彫刻家の中ハシ克シゲさん、陶芸家の西村陽平さん。(光島貴之さん当日欠席)
映像作品を作るのは、榊原澄人さん、ユーフラテスの方々です。
作家の皆さんのプレゼンテーションを聴くと、どんなものができるんだろうと胸がわくわくしてくるものばかり。どれもこの信濃美術館のためにこれから作っていただきます。21年4月に私たちの前に現れる作品に想いを馳せ、美術にあまり詳しくはない自分でも何らかの形で少しでみも関わっていきたいなと思ったフォーラムでした。
「みんなでつくる美術館」と掲げるなかで、まんまるとしても、こんなワークショップあればいいなぁ、こうしたら子どもとおばあちゃんが来て一緒に美術に触れられるなぁとかのアイディア出し合いもできたらいいですね。
寄付についての詳細はhttps://www.furusato-tax.jp/gcf/590
その他信濃美術館については、県民文化部文化政策課信濃美術館整備室まで。https://www.pref.nagano.lg.jp/seibun/shinanobijutsukan.html