NPO法人音楽療法研究会講演会レポート

12月1日、
トイーゴ生涯学習センターで、NPO法人音楽療法研究会が開いた講演会におじゃましました。

首都圏等で、障害のある子どもさんたちへの音楽療法支援を多く実践している同法人理事長・宍戸幽香里さんを講師に「障がいのある児童への音楽療法~障がいのある児童の放課後活動への音楽療法の支援~」がテーマ。
法人会員・音楽療法士・養護学校教諭・施設職員など25人が集まりました。

ここ数年、全国各地で増えている「放課後等デイサービス(障害児の放課後預かりの施設)」。長野音楽療法研究会でも、音楽療法士を派遣することが増えているとのこと。
しかし、この放課後等デイサービスにはいろいろな課題も見えてきていて、特に首都圏ではマンションの小さな一室に幼児から高学年までの子どもが所狭しと放課後を過ごしているような例も珍しくないそうです。
そんな中で本当の意味での音楽療法ができるのか?実は音楽そのものが発達障がいの子どもにとっては辛い「音」となりうることなどを挙げ、研究会として今後考えなくてはいけないこと、療育に携わる人たちの立場で考えてほしいことなどを宍戸さんの実践から学ぶ時間でした。

宍戸さんは、ところどころ実践しているリズムを中心にした療法や、簡単な歌を合わせた身体運動などを交えながら話しました。専門的な勉強をした音楽療法士の立場だからこそ、施設側へしっかりとした提案をし、責任ある実践をすることが大切で、障害児といっても多様化し、特性がさまざまな子どもたちにどう対応するかは、施設職員との連携が欠かせないとのことです。
後半は、参加者からの質問を受け、意見交換する時間も。みなさん熱心に聞き入っていました。

専門的な人材を育成し、世に出す活動をしている同法人ですが、活動する中で課題に感じたことや問題への対処などを学ぶ機会を提供している様子を見ることができました。常に先へ先へと歩んでいると感じました。